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進化か、堕落か?

色々と通販を利用していると、そろそろ年末セールのご案内なんてものが来る。
昨日帰ったら、食材をよく購入している「リマの通販」からもお知らせが来ていた。
これは、マクロバイオテック食材の通販である。

10代後半から20歳頃、ものすごい肌荒れに苦しんだ。
顔ではなかったのが幸いだったけれど、冬場になると手が荒れ、乾燥とあかぎれで冬中全ての指の関節にバンドエイドが必要だった。そうしないと、例えばお洋服屋さんで下手に商品に触れると血がついてしまう可能性があったから。
皮膚科に行こうが、どんな薬をつけようが、治らない。
普通に「栄養のバランスの取れた食事」をし、適度に運動もしていた筈なのに。
「これは自力でなんとかするしかない」と、20歳を過ぎたあたりから、色々と食餌療法を調べていたとき、高校の同級生が紹介してくれたのが、宮本美智子著『世にも美しいダイエット』だった。

残念ながら著者はもう故人で、このダイエットを極端に実行し過ぎた為だなどと色々批判もあったけど、私にとってはこの食事は見事に功を奏し、手荒れはすっかり治ってしまった。

内容について簡単に説明すると、糖分(はちみつやみりんも含む)、お米、アルコールを一切カット、炭水化物はパンやパスタ、うどんなどの小麦製品、それも量は控え目、化学調味料もカットで、青菜中心の食事をするというものである。とはいえ、魚も肉も油も食べていいので、別にお腹の空くダイエットではない。栄養失調にもならない。

私は、現在は野菜中心で糖分と化学調味料、ジャンクフードはなしという基本ラインはあるものの、外食ではなんでも食べるし、アルコールも甘いものも適度に食べる。
それで特にもう問題はない。

ところで、この食事をするにあたり、苦労したのが無糖の食品の入手。
市販の調味料や加工食品には殆ど砂糖や化学調味料が入っているので、よく利用していたのが、「オーサワジャパン」という会社の通販だった。
この会社はマクロバイオテックの提唱者、桜沢如一により設立され、マクロバイオテック関連書籍の出版や料理教室の主催などのほか、食材の通販も行っている。
平成2年より、別会社「リマ・コーポレーション」が「リマの通販」として個人向け通販業務を行っている。
マクロバイオテックというと、近年ではマドンナやグウィネス・パルトロウなどの有名人が実行しているということで、知る人も多いのではないかと思う。

この通販、今でもちょくちょくと利用してはいるのだけれど、どうもここ10年くらい、「???」ということが増えた。

私はマクロバイオテックの食事をしている人間ではないけれど、以前この通販を始めたとき、一応どんな食餌療法なのかは本を読んで学んではいた。

マクロバイオテックの二本柱は、「身土不二」と「一物全体」である。
「身土不二」というのは、環境と身体は切り離されたものではなく、その土地、その気候や季節に合わせた食事を摂ることが大切であるということ。従って、なるべく国産の旬のものを食べるというのが基本である。
「一物全体」というのは、「一つのものを丸ごと食べる」のが良いということで、従ってマクロバイオテックでは、精白された穀物は避け、玄米や全粒粉を食べる。
また、砂糖は避け、甘味はもち米を麦芽で糖化した米飴を使用。
暑い国からの輸入品であるコーヒーなどは避け、推奨する飲み物は番茶。
完全菜食で、肉も魚もなし。出汁は昆布と干ししいたけで、ということだったと思う。

が、この「リマの通販」では、ここ10年ほどの間にぐっと輸入食材の扱いが増え、甘味に米飴のほかメープルシロップも使用、あまつさえ砂糖(有機砂糖と書いてはあるが)を使用した加工食品、チョコレートやコーヒーといった食材まで扱うようになった。
以前も輸入食材の使用はあったが、それには注釈があり、「どうしてもやむを得ない場合のみ、輸入品を使用しています」ということだった。例えば、ゴマなどはさすがに国内生産のものだけではまかないきれないので、中国産のゴマも使用している、という具合。

これって、(「部外者」の私が言うのもなんなんだけど)いいんですかね?
桜沢如一が提唱した基本から外れてってるってことはないんですか?
他の単なる自然食材店が何を売ろうと、一マクロバイオテック実行者が何を食べようと別にいいでしょうけど、総本山である「オーサワジャパン」がこういうものも販売しちゃっていいんですか?「総本山が売ってる食材=推奨食材」と取られる可能性は大いにあると思われるんだけど。

「いや、時代とともに研究が進み、メープルシロップもOKだと判断。IC協会会員やその他実行者にも了解いただいている」ということなら、いい。
是非そうであって欲しいと思う。良い食材が購入できる数少ない通信販売だし、私もこれからも利用したいと思っているから。

桜沢如一は1966年に没、里真夫人も1999年に亡くなった。
「教祖(といって悪ければ、始祖)」なき今、残りの人間が勝手なことをし出して、元々のコンセプトが崩れ、真面目な実行者はどんどん離れて行き、となし崩しに崩れていかないことを祈る。
これは残念ながら、昔から実際に、数多くの組織や団体が辿ってしまった道だから。

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