B型差別はどこから来たのか?
先日、友人が「気がついたら私の周りはB型だらけ」と言っていた。
時期を同じくして、別の友人も「何故か親しい友達はみんなB型」と言っていた。
勿論、彼女達はB型というのを肯定的に捉えているのである。
そして、私はB型である。
数年前、『B型自分の説明書』『「だから、B型だ」って言うな!』といったB型関連本が次々と出版されて、かなり売れたようである。その後、他の血液型のものも出版されたようであるが、どうやらB型のものが一番売れたらしい。
日本では、人口に対する血液型の分布は、A:O:B:AB=4:3:2:1ということだ。
どちらかというとマイノリティである筈のB型のものが最初に出版され、また売れたというのは、良くも悪くもそれだけB型が話題になりやすいということなのだろう。
血液型による性格判断に科学的根拠はないとされているが、日本では血液型での性格分類というのは有名なので、殆どの人は、一応おおまかな知識はあると思う。
A型は、真面目で几帳面とか。
O型は、おおらかでリーダーシップがあるとか。
AB型は、ちょっと変わっているけど、天才型とか。二重人格だとかいうのもありますが。
ところがこれがB型となると…
マイペース、大雑把、協調性がない、飽きっぽいなどの言葉が並ぶ。
血液型性格分類を考えた人間は、B型の人に恨みでもあったのか?という感じである。
私は個人的には、ちょっとした遊びの範囲であれば、血液型による性格付けというのも話題としては面白いし、良いんじゃないかと思っている。
世間には、B型が好き派と嫌い派がいるようで、好きな人は「B型の人って個性的で面白いよね」と言う。一方で、B型は「お見合いをしたくない血液型ランキング」の1位だったりする。知り合いの男性で、「合コンで、B型ですっていうと、可哀想な子供を見るような目で見られる。それが面白いので、逆にネタにするべく堂々とB型だと言ってやる。(笑) ちょっと自虐的なんだけどさ~」という人もいた。
この程度なら、まあ「面白い」で済まされる範囲である。
が、たまに本当に真面目にB型を嫌う人もいる。私の周りで聞いたところでは、
職場の上司がB型なのだが、同僚の女性がその上司について、何かというと「だからB型は嫌なのよ」「本当、B型って困るのよね」と文句を言っていて、自分のことを言われているわけではないが、B型である自分も同様に非難されているようで、大変気分が悪い、とか。
女性上司に、「私、B型の人って合わないのよね」と公言する人がいて、B型の自分は何かときつく当たられる、とか。
こうなると、ちょっと冗談では済まない問題ですよね。これははっきり、差別です。
血液型による差異化は、実はナチスドイツにまで遡るらしい。
(参考URL:http://www.pbs.org/wnet/redgold/basics/racialhygiene.html)
ヨーロッパ人は基本的にA型が多く、それより劣った民族であるアジア人やユダヤ人にはB型が多いという説を始めとして、血液型に関する研究は、主にユダヤ人と非ユダヤ人を区別する政策に役立てる為に進められてきたようである。
日本での「血液型性格分類」は、1927年に東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)教授であった古川竹二により「血液型による気質の研究」という論文が発表されたことから始まる。この論文は注目を集めたが、その後、他の研究者による研究で統計的にきちんとデータが出ず、血液型と気質との関連性は、医学・心理学の学会では否定されることとなったようである。
現在の血液型による性格分類を大衆に広めたのは、文筆家の能見正比古氏である。
古川研究を基に、「血液型人間学」をまとめて、著書はベストセラーとなった。
正比古氏の死後、息子の俊賢氏が遺志を継いでおり、著書も数多くあるようだが、古川教授・能見親子の研究は共に、データの収集方法や推測統計の手続きに不明な点が多く、統計学的に「有意の差」を持たない為、医学・心理学の分野では「科学的な研究」として認められてはいない。
実はこれらの血液型による性格判断は、差別やいじめなどを生む原因となっているとして、人権的立場から問題視する声が多い。
しかもB型差別というのは、どうやら意図的なものらしいとの説まである。
要するに、多数派であるA型とO型に受けるようにする為、少数派のB型とAB型を劣ったものと設定して、説を展開していくというのである。
血液型を扱ったテレビ番組でも、「B型を面白がる」「B型を笑い物にする」という傾向で作られていたようだ。多数派に優越意識を与えるだけでなく、エンターテインメント性の為に、B型は云わばスケープゴートにされているわけだ。
B型の人というのは、こういう扱いをされることに慣れているのか、「マイペースでどこが悪い」「みんなと一緒なんて嫌だし、私はB型であることが好き」「ユダヤ人やインド人にB型が多い?それって優秀ってことよね」と開き直っている人も多いが、一方で上述のような不愉快な目に遭っている人というのも実際に少なくはない。
また、あるサイトには能見俊賢氏の発言として、次のようなものが紹介されていた。
「西欧ではO型とA型で90%以上をしめ、B型やAB型はほんの数%、いわば変人あつかいです。逆にアジアはB型の比率が非常に高い、インドはなんと50%がB型です。日本のようにA型が2位に10%の差をつけてトップというのは、アジアでは特異なケースです。日本が戦後高度経済成長をなしとげた理由の一つはここにあります。組織やルールを作り、それを守っていくことに専念するA型と、それをダイナミックに動かしていったO型の比率が上位だったからですよ。 」 (『週刊現代』 1985年3月16日 P.58)
(参考URL:http://grabby.web.infoseek.co.jp/type_b/volume7/forthcoming.html)
この雑誌自体を確認できないので、真偽のほどは分からないけれど、これが本当に能見氏の発言なら、とんでもない話である。
どこかのサイトで男性が書いていたのだけれど、知り合った女性から「以前B型の男性にひどい目に遭ったから、B型の男性は友達ならいいけど、彼氏は厳しい」と言われた、という話を読んだことがある。そんな莫迦な![]()
合コンや飲み会でのちょっとした話題として楽しむ程度なら問題はないけれど、その人の人間性をきちんと見ることなく、「△型の人とは相性が悪いから付き合わない、結婚しない」とか、極端な場合、職場に採用しないなんていうのは、明らかに行き過ぎ。
この間本屋で女性ファッション雑誌の『JJ』を見てみたら、「血液型+兄弟型占い」なんてものが載っていた。各血液型に、一人っ子、長子、真中、末っ子という兄弟カテゴリーを組み合わせて性格分析みたなことをしているわけである。
やはり血液型による性格判断は根強い。
血液型による性格分類なんてのは、占いや都市伝説として楽しむ程度のもので、それ以上ではないということを、今一度、認識を新たに、そんなもので真面目に結婚や人事を決めるようなことがなくなってくれることを切に願う。
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