« 夏なので… | トップページ | 「端っこ」問題 »

『Pride and Prejudice』

ずっと前に購入して、観ていなかったDVDがあったのを思い出した。
ジェーン・オースティン原作の『Pride and Prejudice』である。

『Pride and Prejudice』は、最近では2005年にキーラ・ナイトレイをエリザベス・ベネット役に映画化され、日本では『プライドと偏見』という邦題のもと公開されていたけれど(昔からの翻訳タイトルである『高慢と偏見』やったら、あかんかったんやろか?)、私が持っているDVDは、1995年BBC制作のテレビシリーズの方である。確か1話50分ちょいで、6回くらいの放送だったかと記憶している。主演はコリン・ファース。

ヘレン・フィールディングは、『ブリジット・ジョーンズの日記』のマーク・ダーシーを、このBBC版のコリン・ファース演じるMr Darcyのイメージで創出したらしい。(映画化されたとき、マーク・ダーシーを演じたのは、コリン・ファースだった。作者の夢叶うってことか?)

このBBC版の『Pride and Prejudice』、ロンドンに滞在していたとき、BBCで2回分ずつ再放送していたのだが、見逃した回があったので、帰ってからわざわざアメリカのアマゾンからDVDを取り寄せたのだった。

昨日ほぼ半日かけてこのDVDを全部見終わったのだが、さすがに長い。
このBBC版は、ジェーン・オースティンの原作に、わりに忠実に制作されたようだ。
そういえば原作の『高慢と偏見』は、文庫本にして上下巻と結構な長編だった。
(映画版、この長い話をどうやって2時間程度に収めたんだろう…)

昔、この原作本を読んだときは、「なんかぐちゃぐちゃすれ違って、鬱陶しい話だなあ。ほなもうええやんか!」と苛々し、途中で読むのを放棄してしまったのだが、今になって改めて映像を伴って観てみると面白かった。

当時は、欧州の階級社会というものがよく分かっていなかったし、血気盛んな(?)10代だったこともあり、19世紀のスローなペースで物事を運ばれると、つい苛々してしまう。
「そんなわけのわからんことを言ってる暇があったら、もっと人生大事なことがあるやろ!」などと思ってしまうのも、まあ致し方ないかと。
中学生に「自由のない階級社会での微妙な心理や会話を描いた人間群像劇」みたいなものを見せられてもなあ…あははは。(^_^;)

川原泉の『笑う大天使』というマンガでは、三人の女子高生が『源氏物語』を読んで、架空の人物である主人公、光源氏に真剣に腹を立てるという場面がある。
「この平安人は色恋沙汰以外な~~んも考えとらんぞ」
「あ~~~… 人間としてもっと考えることは他にもたくさんあるのにね。
国家の権力構造に対する疑問とか~  社会的な矛盾に対する怒りとか~」
と、彼女らは語り合うのだが、これと似たようなもんですな~。

このストーリーは、ベネット家の5姉妹のうち、主人公は次女のエリザベスとなるのだろうが、考えてみると、こういう「姉妹もの」って、次女を主人公にというか次女の視点で描かれるものが多いような気がする。

『細雪』は、4姉妹の次女、幸子を一種「傍観者」的立場に置いて、幸子の視点を中心として全体が描かれていた。
『若草物語』も、次女のジョーを中心に物語が展開していく。
次女って、長女ほどダイレクトに両親と関わらなくて済む上、真中の位置で妹達とも関わることが多いから、主人公に据えやすいわけですな。

私は『アナザー・カントリー』より20年来、コリン・ファースが好きだったこともあり、このDVDにはわりに満足しているのだが、この『Pride and Prejudice』、その他のキャスティングに関しては、ちょっと難ありかと…。要するにベネット家の長女、ジェーンと次女のエリザベスが。

えーとその。確かどちらもまだ20歳前後、次女のエリザベスは20歳前という設定だったと思うんだけど。とてもそうは見えんのだが…。
残念ながらどちらの女優さんも老け顔なんですよね。実年齢はそんなに行ってない筈なんだけど。多分、当時まだ25、6だった筈。
しかも二人とも、とても美しいという設定だった筈なのだが。(←とても失礼…sweat02
特にこのジェーン、「She is the most beautiful creature I ever beheld!」と絶賛されるほど綺麗かなあ??それならやはりロザムンド・パイクとキーラ・ナイトレイの方が適役であるよーな気がする。
見た目より、演技力が優先されたんやろか…。

|

« 夏なので… | トップページ | 「端っこ」問題 »

映画・テレビ」カテゴリの記事